一般社団法人 岡山経済同友会 okayama association of corporate executive

2015年度

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2015/11/09

第6回三山交流会

 県名の末尾に山がつく富山、岡山、和歌山の3同友会が持ち回り年1回開いている第6回三山経済同友会交流会が10月27日(火)、28日(水)、紀伊半島中部の和歌山県田辺市で開かれ富山14人、和歌山17人、そして岡山の16人が参加、各同友会の近況報告、観光振興策などについて話し合った。また、同交流会の前後に南方熊楠顕彰館、紀州梅加工業大手の中田食品の視察、熊野古道ウオーキングと熊野本宮参拝など行い親睦を深めた。
 近況報告で萩原邦章代表幹事は、岡山経済同友会は岡山市内の岡山大学病院を中核として近隣病院を包含したIHN(統合医療ネットワーク)を構築、効率的な医療を行うとともに日本一の規模と質を持った国際レベルのメガホスピタル創出を唱えていること、また、水島臨界鉄道に水素電車を走らせるなど「水素の都 倉敷」実現のためシンポジウムの準備に大わらわであること、さらに、来年4月14、15の両日、岡山で初めて第29回全国経済同友会セミナーが開催されるがその総合テーマ、基調講演者などが決まったことなどを紹介し「全国セミナー岡山大会に多くの参加を」と呼びかけた。
 
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2015/11/04

9月定例幹事会

「都市を変えるのは企業の力だ」~工業デザイナー水戸岡氏の講演聴く

 9月定例幹事会兼地域振興委員会特別例会が9月18日(金)、岡山市内のホテルで開かれ会員約140人が出席。新入会員の承認など議事の後、㈱ドーンデザイン研究所代表取締役で工業デザイナーの水戸岡鋭治氏の講演「デザインマネジメントで『まち・ひと・しごと』が変わる」を松本晃日本政策投資銀行岡山事務所長との対談形式で聴いた。
 萩原代表幹事は冒頭あいさつで、9月16日に参院本会議で改正医療法が可決、2年以内に施行することになった点について「これで岡山経済同友会が提唱してきたIHN(統合医療ネットワーク)が実現に向け大きく歩み始める」と喜びを語った。
 講演では、水戸岡氏が、これまでに手掛けたJR九州の「ななつ星in九州」や新幹線「つばめ」などの車両に、細かく組み合わせた「組子」や金箔を取り入れるなど手間暇を惜しまず従来の鉄道にないものを使った理由について「日本は経済性を重視するあまり手間暇をかけることまで惜しんでいるが、手間暇をかけたものこそ人々を感動させるものだ」と述べ、街づくりでは自ら担当したJR大分駅ビル屋上に遊び場や神社、五重塔などを設けたことを引き合いに出し「決してお金をかけた駅ではないがランドマークの機能を満たしている。大切なことはどう考え、どうつくるだ」と語った。岡山については「気候に恵まれ豊かで企業活動も盛んだ。今のままでよくても、次世代のためにしっかりと考え、地域であっても、世界へ発信できるような街づくりがなされるべきだ。企業は街の変化を創り、街の力になるもの。その第一歩として自分のオフィスを観光地として開放することから始めてはどうか」とアドバイスした。

9月定例幹事会

2015/11/04

アメリカ視察旅行

 本年度の海外経済状況視察は、8月30日から9月5日まで、総勢22名で米国の中央北部ミネソタ州のミネアポリスとロチェスター、そして西海岸の北部オレゴン州のポートランド、また同ワシントン州のシアトルを回った。
 視察テーマを大きく分けると、①教育、②医療統合、③コンパクトシティー、④製造(ものづくり)で、岡山経済同友会が現在取り組んでいる重要なテーマに沿って目的を果たすことができた。それぞれ、教育はミネソタ州ミネアポリス教育改革チャータースクール、医療統合はロチェスターのメイヨー・クリニック、コンパクトシティーはオレゴン州ポートランド、製造(ものづくり)はワシントン州シアトルのボーイング社を視察した。
  短期間かつ非常にタイトなスケジュールではあったが、充実した有意義なものになった。

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2015/11/04

東日本大震災復興支援~岩手県・大槌町へ県下11大学から39人を派遣

 8月21日(金)から25日(火)まで、東日本大震災復興支援のため県内11大学の学生ボランティア39人を岩手県大槌町に派遣、車中泊を除く実質2日半、現地のカキ養殖業者の手伝い、海岸清掃などのボランティア、被災者の体験を聴く交流など行った。本格的な復興までにはまだまだ時間は掛かるが本年度で5回目、ひとまず派遣活動を終えた。
 同派遣事業は、震災のあった2011年3月11日にいち早く現地で救援活動を行った国際ボランティア団体AMDAの協力を得て同年夏、被災地の復旧・復興を促すとともに、ボランティア活動を通じて学生たちに地震・津波による被災状況を実際に見聞きしてもらい、併せて生きるとは何か、働くとは何かを考えてもらうために実施した。
 学生たちは「震災にあった人は、自分たちと何も変わらない日常生活を送っていて3月11日、突然、大事なものを失った。今回、直接会って話を聴くことで、今までの自分が表面的にしか震災のことを考えていなかったと気づくことができた」「津波で家族、友人、大切なものをすべてなくしたのに、”それでも海とともに”と言って海を少しも恨んでいないことに驚いた。そして、”今”を大切に生きることがいかに重要かということを知った」「もう4年半が過ぎ、復興はかなり進んでいると思っていたが、実際に街を見渡すと何もないことに驚いた。地震や津波で家族を失った人の話を聴き、何よりも自分の命を守ることが大事だと思った」「東北の人たちが復興に向けて前向きに生きていることを見聞きし、自分も自分の夢に向かって生きていこうと思った」と語るなど得たものは多かった。
 今回で東日本大震災復興支援のための学生ボランティア派遣は一応終わる。5回の派遣で学生はトータル192人(男子1000に人、女子92人)が参加、貴重な体験を通し大きく成長した、と言える。

東北

2015/11/04

7月定例幹事会

「シリコンバレーの紹介とその活用」 千田岡山大特任教授が講演

 7月定例幹事会兼情報化・観光委員会の特別例会が7月15日(水)、岡山市内のホテルで開かれ、会員約140人が出席。新入会員の承認、交代会員の紹介、6月定例幹事会以降の会活動の状況や今後の予定などの報告の後、千田一貴岡山大学シリコンバレーオフィス所長、特任教授の講演「シリコンバレーの紹介とその活用」を聴いた。
 IT産業の集中する米国のシリコンバレーの概況、同地域で新産業が生まれる要因の一つとして日米の教育の違いなどについて、千田教授は「インテル、ヤフー、フェイスブック、アップルなど世界を席巻する会社が多数立地、米国全体の半分の多額の投資が行われている。資本(金)、人材(人)、アイデア(もの)だけでなく周辺に3つの国際空港や小さな空港もあり、優れた交通アクセスと4拍子そろっている」とした。シリコンバレーから見ると日米間の違いは多いが中でも教育では「日本は協調性、覚えること、ねたみ、情操教育を、米国は個性を伸ばす、他人と違うことを考える、自分以外を尊敬する、理論的にものを考えることに重点を置いている」と話した。日米のビジネスの違いにも出てきて「日本は追いつけ追い越せのスタンス、世界市場よりもまず日本市場を考える傾向があり、米国は世界市場を相手に、だれもやっていないもの、革新的なものを生み出そうとしている」と指摘、地場企業においては「グローバルな製品や人材、企業づくりのために地球儀を眺めながら活躍してほしい」と強調した。

7月定例幹事会

2015/11/04

6月定例幹事会

「成長戦略とイノベーション」宮内義彦オリックス㈱シニア・チェアマンの講演聞く

 6月定例幹事会兼金融・地方財政委員会特別例会が6月29日(月)、岡山市内のホテルで開かれ、会員約150人が出席。新入会員の承認、交代会員の紹介、会活動・今後の予定などの報告の後、宮内義彦オリックス㈱シニア・チェアマンの講演「成長戦略とイノベーション」を聴いた。
 萩原代表幹事が冒頭あいさつで、6月8日に東京で開かれた全国セミナー岡山大会についての企画委員会の様子を報告した。この会では岡山が提出した企画案がほぼ原案通り了承され、総合テーマは「世界に輝く地域を創ろう」、基調講演の講師は英国人ジャーナリストのビル・エモット氏、分科会はモノづくり、エネルギー、文化(観光)、政策・人材など5テーマで岡山は医療・介護を担当する、特別講演の講師は大原美術館の大原謙一郎理事長になった、とし「セミナーを推進するため岡山経済同友会に受け付け・誘導など4部会を作った。ぜひ協力を」と述べた。
 議事に入り、新入会員2人が紹介され、会場からの大きな拍手でご承認された。会員はこれで412人の過去最高となった。
 その後、宮内義彦オリックス㈱シニア・チェアマンの講演を聴いた。宮内氏は「これまでになかったもの、相対的に価値あるもの、他より早期に提供するものなど社会が求めるものこそ評価される。一言でいうとこれがイノベーションということになる」とした上で、日本は製造業を中心に1955年から90年まで世界記録といってもよい長期間、大胆で、先進的で世界に冠たるイノベーティブな企業活動を行ってきた、と指摘。ところが、90年以降、デフレ経済の影響でコストカッター経営者が生まれてイノベーティブな経営者が片隅に置かれてしまった。「日本企業の再生を図るならば今こそ、イノベーション精神を取り戻すことが大切だ」と強調した。また、安倍内閣の成長戦略について、金融政策である第1の矢に頼った「一本足打法」であり、このままでは効果が揺らいでしまう。第3の矢の矮小化、規模縮小が課題であり、早く本格的な成長戦略を打ち出すことが不可欠だ、と述べた。
6月定例幹事会

2015/07/14

平成27年度第1回通常総会 「萩原―松田」体制2年目へ

平成27年度第1回通常総会が5月29日(金)、岡山市中区のホテルで開かれ、26年度事業報告、同収支計算書、全国セミナー岡山大会テーマ等の件など6議案が審議され、いずれも原案通り承認され「萩原―松田」体制は2面目に入った。
この中で全国セミナー岡山大会について萩原邦章議長の指示で金森事務局長が説明。昨年10月、理事会の中に両代表幹事をはじめ7人で企画・実行委員会をつくり以来、月1回のペースで会議を開催、全体テーマ、分科会テーマ、エクスカーションなどについて協議し企画概要案を作成した、とし6月8日、東京で開かれる企画委員会に岡山案が提示、検討されると説明した。
委員会研究報告では、晝田眞三企業経営・環境委員長が総会直前に記者発表した提言書「花の都 東京、水の都 大阪、水素の都 倉敷~水島は未来のショーケース~」について、また、福原一義企業法務・会計委員長が昨年10月に岡山大学法科大学院の協力を得て会員を対象に行った企業内弁護士の実態調査と調査結果をもとに今年2月、第5回研修会として行ったパネルディスカッションをまとめた報告書「企業内弁護士が与える影響とは?~組織内弁護士の研究~」について説明した。記念講演では前駐中国特命全権大使、前伊藤忠商事㈱取締役会長の丹羽宇一郎氏が「日中関係と日本経済の今後について」と題して講演した。
5月通常総会

2015/07/14

水素使って地域活性化を ~水島臨海鉄道に水素電車走らせて

岡山経済同友会は水素が次世代エネルギーとして注目され、倉敷市・水島コンビナートで大量に生産されていることに着目して水素利用による地域活性化策をまとめ、提言書「花の都 東京、水の都 大阪、水素の都 倉敷~水島は未来のショーケース~」として5月29日(金)、記者会見し発表した。
 企業経営・環境委員会(晝田眞三委員長)が担当。同委員会は平成25年3月に北九州市を訪れ近くの製鉄所(新日鉄住金)から副生水素をパイプラインで引いて供給している水素ステーションを見学、また、今年3月には東京都国分寺市の公益財団法人鉄道総合研究所が行っている水素燃料電池電車の実験状況も視察するなど水素を使った地域活性化策を探ってきた。吉田淳一委員が、水素自動車の市販が始まり、水素の活用は今後本格的に拡大するとみられる。水素電車は水島臨界鉄道への実証実験の誘致を経て営業運転を目指すべきだ。引き続き、水素バス、水素フォークリフトの導入も考えておくべきで、これにより水島コンビナートを”クリーンな工業地帯”としてアピールする効果もある。全国的に水素利用が拡大したとき、わが国で唯一、鉄道輸送に対応した水素供給拠点として貴重な存在となるだろう。また、水素活用と環境関連技術を学習や観光のテーマとして情報発信し、特に地元大学などと連携して留学生の環境技術習得の場を提供、国際貢献にも寄与すべきで東京オリンピック・パラリンピックの2020年までの実現を目指すべきだ、などと説明した。
水素

2015/07/14

金沢に1355人 岡山から53人出席 

第28回全国経済同友会セミナーが4月16日(木)から2日間の日程で、北陸新幹線開業7間もない金沢市で「戦後70年。地域活性化で日本雄再生を」テーマに開かれ、全国44の同友会から同伴者も含め過去最高の1370人が参加、来年4月の岡山大会を控える岡山からは53人が出席した。
 基調講演では近藤誠一前文化庁長官が「21世紀:日本の再生、世界への貢献と地方の役割」と題して話した。次に、第1分科会「地域社会の持続的な成長に向けて」、第2分科会「出生率UP・日本の時代の担い手をどう育むか」、第3分科会「日本を訪れる外国人旅行者を増やそう」、第4分科会「日本の精神性・匠に学ぶものづくり」のそれぞれで議論。2日目の17日は前日の分科会報告が各議長から行われ、長谷川閑史経済同友会代表幹事が「人口減少が加速する中、企業の生産性向上は欠かせない。さまざまな課題が山積するが、企業や自治体、地域社会が連帯、連携して取り組まなければならない」と総括した。
 最後に次期開催地経済同友会あいさつで萩原邦章代表幹事が桃太郎に扮し猿、キジ、犬のお供を連れて登壇。猿るが「知恵を働かせて地方の在り方を探ります」、キジが「情報を集めて地方の個性を探します」、犬が「行動を持って地方の活性化を考えます」と述べると萩原桃太郎が「皆さん、一緒に鬼が島へ、世界に輝く地方の在り方という宝物を探しに行きましょう」と呼びかけ、大きな拍手を受けた。
 全国セミナー金沢

2015/07/14

4月定例幹事会

4月定例幹事会兼総務・広報委員会特別例会が4月15日(水)、岡山市中区のホテルで開かれ会員ら約140人が出席、新入会員の承認、交代会員の紹介の後、3月総会以降の会活動の状況や今後の予定などが報告された。
議事の進行は萩原代表幹事が務め、冒頭あいさつで、4月1日から10日まで訪れた「国吉康雄展とポートランド視察」(岡山商工会議所と共催)に触れ「岡山市出身の国吉は1906(明治39)年に若干17歳で単身米国に渡り、苦学する中、絵の才能を見出した。彼の絵の一枚々々に訴えがあるような気がする。岡山市のコンテンツの充実につながればと思う」などと語った。  
次いで4人の新入会員が大きな拍手で承認された。岡山経済同友会は410人となり過去最高を更新した。
 講演に移り、中・高校時代を岡山で過ごした作家の原田マハさんが「『でーれーガールズ』『楽園のカンヴァス』創作秘話」と題し講演した。原田さんは1980年代初頭と現在が交互に描かれながらストーリーが展開する小説「でーれーガールズ」は27年ぶりの高校の同窓会で着想、同窓会のあいさつでタイトルまで発表したと語った。さらに、この小説の出版披露パーティで「この作品を映画にしたい」と言葉にし実現できた、と述べるなど言葉にすることで実現しようとする「実現力」の大切さに触れた。また、アートを巡るミステリー「楽園のカンヴァス」は2012年の出版だが、構想から30年を要し長く心に秘めてきた作品だったことを紹介するとともに、第1章に倉敷を取り上げているのは大原美術館を擁する国際的な美術都市倉敷をアピールする戦略もあった、と語った。最後に「岡山は私の創作の原点であり第2の古里」と結んだ。
4月定例幹事会