2013/10/21
東日本大震災復興支援で学生ボランティア派遣
岡山経済同友会は東日本大震災の復興支援のため8月24日(土)から28日(水)までの5日間、岡山県下の11大学・短大の学生ボランティア40人(団長・黒住宗道教育問題副委員長、男子24人、女子16人)を被災地の宮城県石巻市雄勝町と岩手県大槌町に派遣。雄勝町では旧桑浜小学校の回収作業を手伝い、また、被災漁村の草取りを、大槌町では被災者の体験を聞いたり農家が整備中の山野草散策コースの草取りをした。学生派遣は3回目で被災地の復興を促すのと、学生たちにボランティア活動や被害者との交流を通して生きるとは何か、働くとは何かについても考えてもらうもの。出発式の後、1200キロの道のりをバスでスタート、約15時間後に到着した。なお、同友会会員、大学教授ら14人も新幹線など別便で現地に向かい、ボランティアの仲間に加わった。
28日、学生たちは帰岡するバスの中で「自分の今までの生き方を考え直した。毎日を大切に生きること、伝えるべきことがあれば全力で伝えておくことの重要性を学んだ」「大震災が他人事でなく自分の問題としてとらえることができ、今、自分にできることは何かを考えることができるようになった」「東北の人たちの地元を思う気持ちはとても強かった。自分も地元、家族、友人をもっと大事にしていきたい」「支援する側から逆に支援される側に回った時、自分は何をすべきかを考えていかなければならないと思った」「震災から2年半、家もかなり再建していると予想していたが、そうではなかった。被災者から、震災前と同じように幸せになることが復興だと聞いて、これからも随分時間がかかると思った」「被災者の人から『私たちも前向きに生きているのだから、あなた方も夢に向かって頑張ってね』と言われた。逆に私の方が勇気や笑顔をもらったように感じた」「防災も大事だが、減災も大事。一番の減災は逃げることだと教えられた。それには地域のコミュニケーションが大事で、日ごろから地域の行事に参加して信用力、団結力を作っていく努力が必要だ」などと話し合った。
2013/10/16
高校教諭の研究15件に総額71万円助成
岡山経済同友会が岡山県産業教育振興会(末長範彦会長)とともに実施している岡山県下の高校・中学の教諭に対する研究助成で岡山経済同友会は、平成25年度同友会分の助成金贈呈式を8月8日(木)、岡山市北区厚生町の岡山商工会議所で開かれ、計15件に総額71万円を贈った。
贈呈式には受賞者、県産業教育振興会、同友会関係者ら約20人が出席。泉史博代表幹事は「昭和38年から助成金を贈っており半世紀を迎えた。産業教育は重要であると深く認識している。ささやかな助成金かもしれないが、頑張って人材育成に努めてもらいたい」とあいさつ、一人一人に助成金を手渡した。同友会の研究助成は次の通り。
・ 高松農業(三宅道治指導教諭、西原誠主任実習助手)=ハーブの6次産業化~新商品開発~
・ 同(河内宏介講師兼実習助手)=微生物燃料電池による畜産廃棄物の燃料化と浄化処理に関する研究
・ 同(松永悦夫主任実習助手)=給与飼料の違いによる牛ルーメン(第1胃)内菌叢変化とメタン生成抑制に関する研究
・ 興陽(伏見拓也教諭)=イネ“朝日”を用いた無肥料・無農薬栽培に関する研究
・ 瀬戸南(古澤氏由児教諭)=電気植栽鍼灸術による植物生育の研究Ⅱ
・ 井原(青江龍介実習教諭)=産業廃棄物としての井原デニム端布生地の活用法と地元D♯プロジェクトとの連携
・ 東岡山工業(北田尚稔主任実習助手兼実習教諭)=工業化学教育に興味を持たせる教材研究―金属表面処理技術を用いてのものづくりPart1
・ 水島工業(今井真人主任実習助手兼実習教諭)=ロボット競技に伴うコンピュータ制御方法の研究
・ 津山工業(亀井大輔教諭)=運動エネルギーの効率的運用に関する研究
・ 新見(早瀬一英教諭)=土木実習用実験器具、装置の開発
・ 岡山聾(藤岡正之教諭)=聴覚障害者の自立と社会参加に向けた実践~社会教育施設での協働学習を通して
・ 岡山東商業(川鍋洋丈教諭)=東商デパート販売商品の開発
・ 岡山南(熱田みちる教諭、山下哲也実習助手兼講師)=商業教育における地域連携の進め方
・ 玉島商業(竹内康人教諭)=ICT機器(ipad)を利用した地域連携と生徒のコミュニケーション能力の向上を目指して
・ 岡山南(中野明子教諭、小林瑞恵教諭、宰務志穂実習助手兼講師)=家庭科教育における地域連携の進め方―岡山パクチープロジェクトを通して
2013/10/16
岡山大学産業経営研究会への平成25年度助成3件を決定
岡山経済同友会は平成25年度岡山大学産業経営研究会研究助成説明選考会を8月5日(月)、岡山市北区厚生町の岡山商工会議所4階会議室で開き、申請のあった岡山大学大学院社会文化科学研究科(経済)の津守貴之准教授ら3件への助成を決めた。
この事業は、経済学部を持たなかった岡山大学の育成の一環として、学内研究活動を助成し、その成果を地域経済の振興に役立てようと昭和38年から続けているもの。この日の選考会には泉史博、萩原邦章両代表幹事、大月隆行政策委員長ら12人、岡山大学産業経営研究会(北真収会長)からは同大学院社会文化科学研究科などから4人が出席した。
本年度の研究テーマは3題。まず、津守准教授が研究テーマ「岡山県農業の輸出産業化の可能性と課題-果物農業を中心にして」について説明した。釣雅雄准教授は「マクロ経済政策の地域経済への影響・金融緩和と地域銀行」に取り組む。阿部宏史岡山大学大学院環境生命科学研究科教授、氏原岳人助教は「南海トラフ巨大地震による津波避難を想定した岡山市沿岸部住民の交通行動分析」の研究を行う。
3件とも今後の研究成果が期待されることからこの席ですべて研究助成(助成額は合計108万円)が決定された。研究結果は例年通り来年5月の通常総会までに報告書にまとめられ、同友会会員らに配布されることになる。
2013/07/10
7月定例幹事会開く~伊原木岡山県知事が産業政策について講演
6月定例幹事会兼地域振興委員会特別例会が7月5日(金)、岡山市中区のホテルで開かれ泉史博、萩原邦章両代表幹事ら会員140人が出席。交代会員紹介、最近の会活動の報告の後、総務省の福田雅樹人事・恩給局企画官が国と民間企業との相互理解と人材育成、組織の活性化のために設けられた「国と民間企業との間の人事交流制度」について説明した。その後、伊原木隆太岡山県知事が「『生き活き岡山』の実現に向けて」と題して講演した。
伊原木知事は水島コンビナートをはじめとする製造業の支援に力を入れていく姿勢を強調、その理由について「県境を越えて製品を出荷する製造業は成長の可能性に限界がない。サービス業は地域の人口規模や所得水準でマーケットが決まるので、製造業をテコに県民所得を向上させ、個人所得を促しサービス業も伸ばしていきたい」などと語った。また、製造の中では誘致競争の激しいハイテク産業よりも食品工業に注目しており「それは雇用創出効果が高いうえに、地元で原料調達するケースが多いため、地元農業の振興にもつながるからだ」と強調した。
2013/07/08
ファジアーノ岡山 強豪神戸に1-0 同友会メンバーが声援
サッカーJ2のファジアーノ岡山のファン拡大と、同友会のメンバー同士の懇親を深めるため岡山経済同友会は今年も7月3日(水)、岡山市北区のカンコ―スタジアムで開かれたヴィッセル神戸との応援観戦を企画した。1昨年から続く第3弾、後半戦の初戦となる重要な戦いに20社147人もの会員、その社員、家族が駆け付けた。
3か月前から会員に応援観戦参加を募集、FAGiシート(指定席)を確保しておいた。照明灯にグリーの芝生が映え午後7時、キックオフ。開始早々から積極的に敵陣へ攻め込むファジアーノのフォワード陣。中盤でパスを受けたフォワード押谷が少しドリブルで流れた後、ゴール30㍍の遠い距離から思い切りのいいミドルシュートを放つと、ボールはネットを強くゆすった。先制点である。それも開始わずか2分の出来事。思わぬ展開にスタンドは沸き立った。この後、ファジアーノは神戸に何度もゴール前を脅かされたが集中力を切らさず持ちこたえ、逃げ切った。7試合ぶりの勝ち点3(通算成績は7勝12分3敗で順位は9位のまま)である。
試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、詰めかけた7600人強のファンは大騒ぎ、同友会が陣取るスタンドも大きな拍手で健闘をたたえた。
2013/06/26
6月定例幹事会兼特別例会
6月定例幹事会兼金融・地方財政委員会特別例会が6月18日(火)、岡山市内のホテルで開かれ一般会員など120人が出席、新入会員の承認、交代会員の紹介、最近の会活動の報告などが行われた。また、7月25日開催の岡山県特別支援学校就労支援フォーラム(主催・岡山県教委)、8月7日開催の「大学等就職面接会」、また、仙台経済同友会からの被災地企業「販売力強化支援プロジェクト」への協力依頼について事務局から説明、協力要請があった。この後、財務省中国財務局の垣水純一局長の「我が国経済・財政の現状と課題」と題する講演を聴いた。垣水財務局長は大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略のいわゆる「アベノミクス」の政策内容を詳細に説明した。この中で安倍政権が経済界に賃上げを求めていることについて「意識的に賃金を引き上げなければ消費は増えず、デフレ脱却は難しいとの危機感があるからだ」と語り、また、国・地方のプライマリー・バランスを黒字化する財政健全化目標を実現するには「消費税率を引き上げなければならない。これは国際公約でもあり、それが果たせないと国債の信任が問われ、金利が上昇する懸念が出てくる」などと話した。
2013/06/26
被災地高校生進学支援「学・職・住」総合支援制度創設
岡山経済同友会は6月7日(金)、岡山市内で岡山大学、岡山市と連携して東日本大震災と福島原発事故で進学が困難になった高校生を支援する「学・職・住」総合支援制度を創設したと正式に発表した。同友会の泉史博、萩原邦章両代表幹事、原憲一教育問題委員長、森田潔岡山大学学長、松本俊郎経済学部長、髙谷茂男岡山市長が記者会見に臨み「3者連携の支援は全国で初めてのことだ。被災した若者を温かく迎え支援したい」などと語った。来年4月から毎年3人ずつ、5年間受け入れる予定。
東日本大震災復興支援の一環として岡山大学側が立案、それに呼応した。被災で親が亡くなるなどの経済的困難に陥った受験生が対象で、12月7日に実施される同大経済学部夜間主コース(4年間)の推薦入試に合格することが条件。その後は同友会の会員企業で働きながらから勉学に努め、住居は岡山市が市営住宅を無料貸与する。受け入れ企業は既に12社が手を挙げている。泉代表幹事は記者会見で「岡山経済同友会では大震災の年から働くとは何か、生きるとは何かをつかんでもらうため岡山県下の大学生40人を復興新ボランティアとして被災地に派遣している。被災地では今も『忘れないでほしい』と言っている。今回の事業は経済人としての『忘れない』証だ」などと答えた。
2013/06/26
第1回通常総会 「泉-萩原」体制2期目
5月17日(金)、岡山市内のホテルで平成25年度第1回通常総会を開き、24年度事業報告、同収支計算書、法人役員選任の件など審議、いずれも原案通り承認した。「泉―萩原」体制は2期目に入った。
総会は午後3時から会員265人が出席(委任状を含む)して行われた。4月1日に「社団法人」から「一般社団法人」に移行して初めての総会だが、各役員は任期途中でありその役職を引き継ぐため、総会のやり方そのものは従前と変わらなかった。本年度の事業計画、同予算は既に3月総会で決定していることから、この日はグローバル化の進行に対応してアジア留学生支援事業を立ち上げインターンシップの受け入れ、奨学金の付与を行ったこと、また、東日本大震災復興支援のため2年連続で学生ボランティアを派遣、さらに、昨秋の米国視察などをもとに医療産業都市岡山の構築に向けた提言書づくりに努めてきた24年度事業が報告、了承された。
記念講演では木村惠司公益社団法人経済同友会副代表幹事(三菱地所代表取締役会長)が「震災復興におけるコミュニティとまちづくりの再生~公民連携の実践に向けて~」の演題で講演。遅れている復興・復旧の現状を説明した上で「ハード中心ではなく、血の通ったうるおいあるコミュニティの再生が重要だ。公民が連携して地元にインパクトを与える企業誘致など先進的モデル事業に取り組むことも必要だ」などと強調した。
2013/05/24
最適な医療体制(IHN)をの構築求め提言
岡山経済同友会は複数の医療機関が連携して地域医療に当たる「統合医療ネットワーク(IHN)」の構築を求める提言書をまとめ5月17日、岡山市内のホテルで泉史博代表幹事らが記者会見し発表した。患者にとって最適な医療体制の構築、医療経費の節減、医療関連産業の集積を促すのが狙い。
提言書は「医療で目指す『一番住みたい県 岡山』~IHN創設で、住んで安心、地域も元気~」と題する。この2年近く、製鉄・公害の街から医療の街に見事変身した米国ピッツバーグ市などの視察や有識者の講演を聴き、委員会で討議を重ねてきた。地域の急性期、リハビリ、高度医療、高齢者施設、検査施設などの医療・福祉施設群をネットワーク化(IHN)することで、県民にとっては大規模施設に出向くことなく、居住地の近くで必要なサービスを受けることができるとする。
岡山大学病院(岡山市)を中核に県内の複数の公的病院が経営を一体化させることで国内初の本格的なIHNづくりが始まると考えた。また、ネットワークに参加する病院間で患者データを共有できる情報ネットワークの構築も求めたほか、臨床試験のニーズに迅速に対応できる体制を築き、医薬品や医療機器産業の集積に結びつけるプランも盛り込んでいる。会見で泉代表幹事は「IHNが実現すれば住みやすさ、医療水準のさらなる向上、地域経済の活性化につながる」と話した。
提言書の内容はこちらからご覧にただけます。
2013/05/15
4月定例幹事会
4月定例幹事会兼政策委員会特別例会が4月25日(木)、岡山市中区の岡山国際ホテルで開かれ、泉史博、萩原邦章両代表幹事、大月隆行政策委員長ら約130人が出席。新入会員の承認、交代会員の紹介、前回2月定例幹事会以降の会活動の状況や今後の予定などの報告の後、角田保彦岡山県危機管理監が「南海トラフの巨大地震による被害想定と求められる防災対策について」と題して講演し「今後、いつ巨大地震が起きてもおかしくない。津波発生時には周囲の避難を促すためにも、率先して逃げるべきだ」などと強調した。また、
岡山市では速報受信から揺れの到達まで約50秒あると考えられるので「その間に可能な限り安全を確保することが重要であり、また、各企業は平生から大規模災害に対するBCP(事業継続計画)を作成しておくべきだなどと述べた。