2018/08/30
アルベルゴ・ディフーゾ フォーラム in 岡山
岡山EU協会(松田久会長)は6月13日(水)岡山市北区駅元町のANAクラウンプラザホテル岡山で講演会「アルベルゴ・ディフーゾ フォーラムin 岡山~新しいかたちの分散型ホテル~」を開いた。
これは廃村危機にある古民家や空き家を新しい形の分散型ホテルに呼び起こそうと提唱したイタリアのジャンカルロ・ダッラーラ氏を招いて開いたもので、岡山県矢掛町が国内で初めて同氏によって認定されたことを受けて行われた。
会場には同協会や岡山経済同友会会員、行政、教育関係者、留学生ら約150人が参加、松田会長が「矢掛町が初の認定を受けたことはぴったりと思う。イタリアの疲弊した村や過疎・高齢化した村がダッラーラさんの考えを大きな武器として、どのようにして再興していくかをよく勉強し、多くの人たちに広げていきたいと思う。」あいさつした。
講演に立ったダッラーラ氏は“アルベルゴ・ディフーゾ”の意味について「廃村の危機にあったイタリアの小さな村々に再び息吹を呼び戻そうと伝統集落の再生を目指して1980年代に提唱した試みであり、今では多くの町で宿泊施設やレストランに再興している。ただ商売や金もうけを目的にするものではなく、オーナー独自の温かいもてなしと現地の人たちとの触れ合い、飾らない日常の共有が魅力になっていることだ」と述べた。
さらに「何も新しいホテルを作るわけではなく、あるもののよさを再認識することに始まり“持続可能なツーリズム”を通した集落再生の取り組みこそが、アルベルゴ・ディフーゾ活動の精神になっている」と強調した。
参加した人たちも認定を受けた矢掛町の古い町並みを思い浮かべながら、ダッラーラ氏の考えに共感していた。