2017/01/16
10月定例幹事会兼防災・BCP委員会特別例会
「西日本大震災に備えよ」 鎌田浩毅 京都大大学院教授が講演
10月定例幹事会兼 防災・BCP委員会特別例会が10月11日(火)、岡山市内のホテルで開かれ、松田久、松田正己両代表幹事や清水男防災・BCP委員長をはじめ約170人が出席。交代会員の紹介、県内学生の留学支援を通じて国際的視野を持つ人材を育成する「おかやま若者グローバルチャレンジ応援事業」の説明などの後、鎌田浩毅京都大大学院人間・環境学研究科教授が「西日本大震災に備えよ-南海トラフ巨大地震を生き延びる」と題して講演した。
鎌田教授は、「過去は未来を解く鍵」とし、南海トラフ沖を震源域とする巨大地震は過去に繰り返し発生し、発生時の地盤隆起量が大きいほど、次の巨大地震までのインターバルが長くなったり、発生前に内陸地震が増えたりする傾向があることをデータで紹介。次の巨大地震の発生時期を2030年代と予測した。
さらに、南海トラフ巨大地震が発生すると、死者・行方不明者は最悪32万人、被害総額は220兆円以上と指摘。人口や産業が集中する太平洋ベルト地帯が被災するため「被害は東日本大震災より一桁大きくなる」と述べた。その上で、岡山は予想される津波の高さが約4㍍と他の沿岸地域より低く、被害が少ないと予想されることから、「被災地を助ける側として、食料や物流、医療の司令塔の役割を担ってほしい」と期待。「時間の猶予がある今こそ長期戦略を練り、日本を助けてもらいたい」と呼び掛けた。