2019/01/10
11月定例幹事会兼明日の人材委員会特別例会
一般社団法人岡山経済同友会の平成30年度11月定例幹事会兼明日の人材委員会特別例会は11月6日(火)午前10時から倉敷市本町の倉敷アイビースクエア「エメラルドホール」で開かれた。会員ら約120人が出席。おかやま若者グローバルチャレンジ応援事業や会活動の報告などの後、産経新聞社論説委員・ジャーナリストの河合雅司氏が「未来の年表 人口減少岡山で起きること」と題して講演した。
河合氏は日本の人口動態について「2017年の年間出生数は94万6065人で過去最低となっているが、死亡数は134万0391人で戦後最多。今後も自然減は続き、とくに出産年齢(25歳~39歳)の女性が2015年を100とすると65年にはほぼ半減し、2倍の子供を産まなければ人口が維持できなくなる。“静かなる有事”と言え、産業界でもこれまでの常識は通じなくなる」と強調。「『小さくとも豊かな国』を目指して、「戦略的に縮む」ことを成長モデルとし、地域に拠点を作りにぎわいを維持することや、ブランド力・付加価値の高い品質の維持管理を発展させ、1人当たりの国内総生産(GDP)の成長を目指すべきだ」と提唱した。
2019/01/10
10月定例幹事会兼政策委員会特別例会
一般社団法人岡山経済同友会は10月10日(水)午前8時30分から定例幹事会兼政策委員会特別例会を岡山市北区駅元町のANAクラウンプラザホテル岡山「曲水の間」で開いた。会員ら140人が出席。国土技術研究センター・国土政策研究所所長の大石久和氏が「インフラとは何なのか―国土強靭化力・経済成長力―」と題して講演した。
大石氏は、世界各国の過去20年間の成長率ランキング(1995~2015年の名目GDP成長率)から「英国、米国、カナダなどが2~3倍程度膨らんでいるのに対して、日本は約0.5倍に減少。質の高いインフラを経済成長の重要な要素と考える世界の流れに日本は逆行している」と説明。公共投資の増加を“成長促進のための政策手段”と考えている国際通貨基金(IMF)のリポートを紹介し、「将来に遺産として残る公共インフラの投資の増加は、残された数少ない成長促進のための政策手段だ。投資拡大は短期的には需要の増大、長期的には生産能力の向上により、すべての生産を向上させることになる」と強調した。
2018/11/09
9月定例幹事会
9月定例幹事会兼金融・地方財政委員会特別例会
「世界経済の動き」を山口廣秀氏が講演
一般社団法人岡山経済同友会の9月定例幹事会兼金融・地方財政委員会特別例会は9月3日(月)、岡山市中区浜の岡山プラザホテル「延養の間」で、松田正己、宮長雅人両代表幹事はじめ会員ら約150人が出席して開かれ、新入会員や交代会員を紹介、最近の会活動状況や今後の予定の説明などに続いて、元日本銀行副総裁で日興リサーチセンター㈱理事長の山口廣秀氏が「世界経済はどこへ向かうか?」と題して講演した。
7月31日の理事会で承認された新入会員4人を紹介し、会員数が453人となったことが報告された。事務局側が「公立高校主幹教諭の企業研修」「西日本豪雨災害に対する義援金の贈呈」「英国領事館との共催で実施した英国経済・ビジネスセミナー」「第1回のSDGs研究・推進会議での講演会」などの模様について説明した。
その後、山口理事長が「世界経済はどこへ向かうのか?」と題して講演し、「世界の景気は全般的に回復基調を示し、全体としては成熟局面に入っているが、新興国の通貨危機、米国の国際金融市場の不安定化、中国の景気後退など、先行きを巡るリスクが考えられ楽観は許されない」と述べ、「日本としても円売り・株売り・国債売りがスパイラル的に生じる可能性を否定できない」との見通しを明らかにした。
2018/11/09
豪雨災害義援金、県に贈呈
岡山経済同友会は8月9日(木)、7月の西日本豪雨による岡山県内の被災者を支援するため、義援金100万円を岡山県へ寄託した。義援金は、災害などに備え積み立てている「特別事業積立預金」を充てた。
松田正己代表幹事、清水男防災・BCP委員長、羽田浩事務局長が県庁を訪れ、「会員453人の思いがこもった義援金です。被災した県民の皆さんの支援に役立ててください」と話し、佐藤兼郎副知事に目録を手渡した。佐藤副知事は「できるだけ早く、被災した皆さんに届けたい」とお礼を述べた。
また、松田代表幹事は、防災・BCP委員会の2年間の取り組みをまとめた「直面する南海トラフ 巨大地震への備え『AMDAとの連携協定に基づく防災、緊急支援とミッション企業としてBCPにかかる提言』」を紹介。同友会として会員の防災意識の向上に力を入れている現状を説明しながら、企業だけでなく自治体などでも災害時のBCP(事業継続計画)を策定することや教育へも盛り込んでいく重要性に触れながら、「今後の防災に生かすためにもしっかりと検証を進めていただきたい」と話した。
2018/11/09
第1回SDGs研究・推進会議
第1回SDGs研究・推進会議は8月20日(月)、岡山市北区駅元町のホテルグランヴィア岡山で会員ら約50人が出席して開いた。平成30年度の活動方針を正式決定するとともに、内閣府によって昨年岡山市とともに「SDGs未来都市」に選定された真庭市で地域リーダーのひとりとして活躍している銘建工業㈱取締役社長・中島浩一郎氏の「SDGs真庭モデルの目指すところ」と題する講演を聞いた。
松田正己代表幹事が「SDGs(持続可能な開発目標)を新年度の重点活動の一つに掲げ、新組織として研究・推進会議を設けた。企業や社会課題の具体的な取り組みにつなげていきたい」とあいさつ。藤木茂彦座長は活動方針を説明した後、「1年目は基本的なSDGsの動きや事例を研究し、2年目はレポートが出せればと考えている」と述べた。
続いて、地元の間伐材を主原料にしたバイオマス発電事業を進めている銘建工業の中島社長が講演。2016年に専用工場を整備した新建材のCLT(直交集成板)について「軽量で強度に優れ輸送も簡単、耐熱性もよいという特性から、欧州では木造の高層建築などをつくるという新たな市場を生んでいる。今年中には日本の生産量は100万立方㍍に達する」と話した
2018/11/09
英国経済・ビジネスセミナーを開催
一般社団法人岡山経済同友会は8月6日(月)岡山市北区厚生町の岡山商工会議所で、英国総領事館と共催で「英国経済・ビジネスセミナー」を開いた。
現在、岡山から英国に進出している企業は非常に少なく、英国側としても、もっと岡山側から積極的な企業活動を進めてもらいたいと望んでいるもので、英国の経済情勢やビジネス環境についてPRしていこうと開いたもの。本会から萩原邦章、松田久両顧問、松田正己代表幹事はじめ各委員会の会員、それに関連企業などから約40人が出席した。
セミナーでは、まず英国総領事のセーラ・ウテンさんが「英国のEU(欧州連合)離脱は来年3月に迫っているが、すべてがすぐに変わるわけではなく、日本との関係はむしろ発展させるチャンスだ。そのためにも日本企業の英国進出には期待しており、われわれとしても大いに支援する」とあいさつした。
続いて駐日英国大使館経済・貿易政策部の上席経済アドバイザーの村越一夫氏が「英国経済最新動向」、英国総領事館国際通商部・対英投資上級担当官のニコラス・ウエスト氏が「英国ビジネス環境と政府の支援」について、それぞれ講演した。
次いで、進出企業の事例紹介があり、IMV㈱海外事業本部長の柿原正治氏、大和製衝㈱自動機器事業部・海外自動機器営業部主席部員の田村旬氏がそれぞれの企業について、英国進出の動機や現状までの歩みや将来の見通しなどを紹介した。
2018/11/09
おかやま若者グローバルチャレンジ応援事業
一般社団法人岡山経済同友会、岡山県などが県内大学生の海外留学を支援している「おかやま若者グローバルチャレンジ応援事業」の壮行会が8月3日(金)岡山市北区絵図町の岡山ロイヤルホテルで開かれ、本年度の留学生4人を激励、元気に送りだした。
この日の壮行会には、本会の松田正己、宮長雅人両代表幹事、中谷庄吾国際委員長ら約60人が出席、応援地域協議会の三宅昇代表が開会あいさつの後、文部科学省官民協働海外留学生創出プロジェクトチームの大西啓介氏や岡山県知事の伊原木隆太氏、本会代表幹事の松田氏らが祝辞を披露、第7期派遣留学生から激励のことば、続いて留学生の代表が「女性の働きやすい社会を目指し現地の人とよく話しあって勉強したい」と決意を表明した。
同事業は、学生の国際的な感覚をはぐくむため2015年度に創設され、年2回の派遣で今回が第9期。岡山経済同友会の100万円を含む県内企業や団体からの協賛金と国の交付金計900万円を留学費用として助成している。
2018/08/31
7月定例幹事会兼国際委員会特別例会
一般社団法人岡山経済同友会の7月定例幹事会兼国際委員会特別例会は7月26日(木)岡山市中区門田本町の岡山国際ホテルで開かれ、松田正己、宮長雅人両代表幹事、担当の中谷庄吾国際委員長ら会員約100人が出席、交代会員の紹介、最近の会活動の状況や今後の予定などの報告の後、国際機関日本アセアンセンター貿易投資部投資担当部長代理・中西宏太氏の「50周年を迎えたアセアン経済について―ASEANの経済と日本企業の海外進出―」と題する講演があった
まず松田正己代表幹事が「このたびの岡山県下の豪雨災害は倉敷市真備地区を中心に大きな被害を出し犠牲者の方々には哀悼の意を表したい。その後の猛暑の中で災害復旧ボランティアに当たる方々にも感謝している。同友会会員の中にも被害を被った方や、風評被害も広がって観光産業にも影響が出ており本会でもこうした被災地に対して義援金を贈りたい」と述べた。また「さきに大阪で開かれた西日本経済同友会代表者会議に出席し、第4次産業革命下における既存企業の経営戦略をテーマに議論したが、経営者の意識改革や経営戦略の再構築などについて有意義な意見が交わされた」と報告した。
この後、定款にのっとり同代表幹事が議事進行に当たり、交代会員として5人が紹介され、それぞれ新メンバーとしての決意を述べた。
次に羽田事務局長が6月定例幹事会以後の活動状況やこれからの予定について述べた後、この度の大雨災害被害者に対して「本会としては義援金を募ることも検討したが、災害発生に備えて積み立ててきた”特別事業積立預金“から100万円を岡山県に寄託することにした」と報告した。 」
続いて中谷国際委員長による中西講師の略歴紹介の後、日本アセアンセンターがまとめた“ASEAN情報マップ”に従って講演、「日本アセアンセンターは、日本とASEAN諸国との経済パートナーシップを強化するため、東西冷戦中の1981年に日本政府が東京に設立した組織で、ASEAN諸国(現在10カ国加盟)から日本への輸出、直接投資、観光、人物交流の促進などのほか、セミナー、研究・調査、情報発信などを行っている。今では各国全体で日本人は駐在員や家族を併せて20万人を超えているが、現地雇用も200万人以上を創出しており、日本企業にとっても製造拠点や市場として、欠かせない状態になっている。しかし各国の間には人口の分布や国民の所得などに格差が大きく、日本企業としても、事情をよく分析した上でビジネス活動を展開すべきだ」と述べ、さらに「アセアン各国から日本への留学生がこの6年で3倍以上増えており、優秀な留学生を積極的に採用してグローバル化に備えてほしい」と強調した。
2018/08/31
SDGs特別講演会
一般社団法人岡山経済同友会の「SDGs特別講演会」は7月11日(水)岡山市北区奉還町の岡山国際交流センター国際会議場で開き、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の蟹江憲史氏が「SDGsで変わるビジネス―未来から今を考える―」と題して講演した。
SDGsは国連が2015年9月に採択した2030年までに達成すべき持続可能な開発目標を、各国政府だけでなく多くの団体が取り上げて注目されているもので、この日も本会会員はじめ関連企業や学生ら120人が出席、熱心に聴講した。
まず岡山経済同友会SDGs研究・推進会議の藤木茂彦座長が「本会でも今年度の重要テーマとしてSDGsの推進を掲げ、先日も国連広報センターの根本かおるさんからお話していただいたが、国連としても先進国を含めて全地球的な規模で取り組んでいく必要を感じた。とくに経済界との関わりとしては、その流れに焦点を当てていかなければならない。」とあいさつした。
続いて蟹江氏の経歴紹介のあと同氏が壇上に立ち、SDGsの現状と課題に触れ「最近、日本の企業でもSDGsへの関心の高まりを強く感じているが、来年にはG20の開催を控え、日本から世界へ発信していくよい機会だ。SDGsは17分野と169件の具体的なターゲットを掲げているが、企業としても取り組むべき範囲が分からず、もっと理解を深めていく必要がある」と述べ、「BSGs達成へ向けての成功例を重ねるのが、重要なビジネスチャンスであると見極めることが大切だ」と述べた。
2018/08/30
アルベルゴ・ディフーゾ フォーラム in 岡山
岡山EU協会(松田久会長)は6月13日(水)岡山市北区駅元町のANAクラウンプラザホテル岡山で講演会「アルベルゴ・ディフーゾ フォーラムin 岡山~新しいかたちの分散型ホテル~」を開いた。
これは廃村危機にある古民家や空き家を新しい形の分散型ホテルに呼び起こそうと提唱したイタリアのジャンカルロ・ダッラーラ氏を招いて開いたもので、岡山県矢掛町が国内で初めて同氏によって認定されたことを受けて行われた。
会場には同協会や岡山経済同友会会員、行政、教育関係者、留学生ら約150人が参加、松田会長が「矢掛町が初の認定を受けたことはぴったりと思う。イタリアの疲弊した村や過疎・高齢化した村がダッラーラさんの考えを大きな武器として、どのようにして再興していくかをよく勉強し、多くの人たちに広げていきたいと思う。」あいさつした。
講演に立ったダッラーラ氏は“アルベルゴ・ディフーゾ”の意味について「廃村の危機にあったイタリアの小さな村々に再び息吹を呼び戻そうと伝統集落の再生を目指して1980年代に提唱した試みであり、今では多くの町で宿泊施設やレストランに再興している。ただ商売や金もうけを目的にするものではなく、オーナー独自の温かいもてなしと現地の人たちとの触れ合い、飾らない日常の共有が魅力になっていることだ」と述べた。
さらに「何も新しいホテルを作るわけではなく、あるもののよさを再認識することに始まり“持続可能なツーリズム”を通した集落再生の取り組みこそが、アルベルゴ・ディフーゾ活動の精神になっている」と強調した。
参加した人たちも認定を受けた矢掛町の古い町並みを思い浮かべながら、ダッラーラ氏の考えに共感していた。